開業したい
医院開業 成功事例 室井内科クリニック(神奈川)
継承開業を成功させるために

今回お話を伺うドクターは、消化器内科専門医としてのキャリアを持ち、2006年4月に横浜市南区で第三者継承開業された先生です。
室井内科クリニック 院長 室井忠樹 氏
昭和62年 東京慈恵会医科大学医学部卒業
平成元年 東京慈恵会医科大学第3内科に入局
慈恵医大附属病院、横須賀北部共済病院、
財団法人早期胃癌検診協会などに勤務
平成7年 日本医療伝道法人総合病院衣笠病院に派遣
内科主任医長、医局長を歴任
平成16年 東京慈恵会医科大学を退職
横浜東邦病院ワイズクリニックU院長
平成18年 室井内科クリニック開設


開業を決めたきっかけから開業を見据えた転職まで

−−: まずは室井先生が継承開業をしようと決めたきっかけを教えてください。
室井: 当時私は、大学に籍を残したかたちで総合病院に勤務していました。ところが、雑務が非常に忙しくなってしまい、さらには病院の上層部と医局の先生との間に軋轢もあって、心身ともにかなり疲れてしまい、開業を決意しました。ただ、その時点で開業の準備は全くしておらず、総合メディカルの横浜支店を訪れました。


−−: その後先生のご希望をお伺いし条件に合った先をご紹介させていただくことになりましたが、実際に継承先となった染谷胃腸科医院の前院長にお会いされたときの感想をお聞かせください。
室井: まず開業地を見に行った時の最初の印象は、駅からは遠いし、駐車場もないし、建物も古くてお世辞にもきれいだとはいえないので、その点はちょっと不安でしたね。ただ、周りを見ると非常に人口密度も高く、バス通り沿いの商店街も活気があり、人が大勢住んでいるということがわかりました。
そのあと、先生に直接ご面会させていただいてお話を伺ったのですが、非常に誠実な先生でいらっしゃいました。何よりもまず「あと僕は2年やりたいんだ。」とおっしゃったんですね。そのお話を聞いたときに、経営が悪くなって投げ出そうとしているわけでもないし、継承するのにはやはりそれだけ時間がかかるものだと先生が考えていらっしゃることがよくわかったので、ここでならやっていけるのではないかなと思いました。


−−: 当社から、継承開業するまでの期間、近隣の医療機関へ転職することをご提案させていただいたと思いますが、その提案はいかがでしたか?
室井: 総合メディカルから、「継承開業の時期がある程度先に決まっているので、それを見据えてこの近隣の医療機関にお勤めになってはどうでしょうか?」というご提案をいただき、面接の段取りですとか、すべて総合メディカルでやっていただきました。そのときに、「医療機関に併設の内科クリニックの院長をやっていただけませんか?」というお話をいただきまして、喜んでお引き受けしました。やはり開業した時に後方支援病院が後ろ盾としてあるというのは心強いことなので、その点転職したのは大変よかったなと思います。


−−: 実際に転職してみていかがでしたか?
室井: 今までの大学の指示で動くというのとは、やはり明らかに心境としては違いました。自分で道を切り開くという気持ちが強かったと思います。


当社担当者のコメント
総合メディカル 東日本支社 加覧繁
加覧部長画像
Q: 今回の開業支援のポイントは?
加覧: 今回の場合、自己資金がそんなに多くあったというわけではなかったので、継承物件から探すことになりました。
その時に室井先生が職場を変わろうかというお話もあったので、継承をする診療所と充分に連携が取れる医療機関に転職されるのがベターだと考え、医療機関に当たってみました。
そのときにちょうど、医療機関に併設の有床診療所の院長先生がお休みされるという情報がありました。室井先生にこのお話をご紹介したところ、極めてスピーディに決定されました。
開業する時期が決まっておりましたので、最初から1年半限定だということを相手方の医療機関にも納得していただき、さらに週に1回は継承予定の診療所にアルバイトに行っていただくというかたちをとりました。継承先のドクターや地域の患者様とのコミュニケーションが充分にとれた状態で、継承開業ができたのではないかと思います。

開業準備からオープン

−−: 実際勤務をしながら継承開業の準備を進めていかれたと思いますが、進めていくなかで、よかったことや困ったことがあれば教えてください。
室井: 継承の契約に関することや実際に必要な手続き、あるいは開業してからのリースや改築、そういったことは、すべて総合メディカルでなにからなにまでやってくださったので、途中で何か障害があって困ったということは本当になかったですね。
ただ、やっぱり継承開業ですから引き継いだ後がスムーズに行くようにということもあって、週に1回染谷先生のところでアルバイトさせていただきました。スタッフの方の雰囲気や患者さんの雰囲気など、こちらもつぶさに観察させていただいて、後々非常に役に立ちました。


−−: 継承開業オープン直前の心境をお聞かせください。
室井: 前の染谷先生が閉院されてから2週間あいだが空きましたので、患者さんがいなくなってしまうのではないかという不安は多少ありました。
ただ、それまで染谷先生のところに通院されていた患者さんには全てダイレクトメールなどでお知らせもしていましたし、オープンの前々日に内覧会をさせていただいて、開院初日から45人ぐらい来ていただいたので、「あぁ、よかったな」とホッとしました。


−−: オープン初日はいかがでしたか?
室井: 電子カルテを導入したものですから、小さいトラブルがたくさんあってゲンナリするぐらい頭も疲労しきってしまった、というような初日でした。
ただ、終わって実際にその日の一日の患者数、売り上げなどをデータとして出して、やっていけるなという気持ちになりました。お金のことは勤務医のときはほとんど考えないで仕事をしてきたので、その点もきちんと考えながらやっていかなければいけないんだなということもあらためて思いました。非常に充実感がありました。


−−: 継承開業をして半年が経ちますが、その後はいかがですか?
室井: 患者数は順調に伸びて、今は50〜60人の方に来ていただいております。
私は開業を志したときに、まず内科のジェネラリストとして内科全般はきちんと診る、特に、専門の消化器の分野においては内視鏡の検査を積極的に進めていく、というスタイルを目指していきたいと思っていました。徐々に自分の思い描いているとおりのかたちになってきていると思います。


−−: それでは最後に、このインタビューをご覧になっている先生方の中には開業について大変悩まれている先生も多くいらっしゃると思います。そうした先生方に向けて応援のメッセージをお願いします。
室井: 自分はこういう診療スタイルで地域医療に貢献したいんだ、という明確なビジョンを持つことが大切であって、その実現に向けて一歩一歩先に進んでいかなければいけないと思います。方向性を明確にお持ちになることがまず一番大事なのかなと思います。